#04 デジタル地域通貨で新しい価値と文化を創造する
セッション4:デジタル地域通貨で新しい価値と文化を創造する
2024年10月20日(日) 11時00分〜12時30分
地域にとって地域経済が重要であることは言うまでもありません。そして、地域の中でお金を「閉じ込め」、地域の中でお金を「流す/回す」という視点から、地域通貨が注目を集めています。
特に、デジタルの時代になり、多くの人々がスマートフォンを手にするようになった現在、デジタルの地域通貨の運用事例が増えています。とはいえ、ただ単に「決済」するだけでは、新しい価値や文化を地域に創造することにはなりません。単なる決済を超えて、「見たい地域」「ありたい地域」に向かって地域通貨を活用してこそ、あえて地域通貨を使うことの意味が出てくると言えるでしょう。
本セッションでは、日本初の「非営利株式会社」であるeumoが提供するプラットフォームにて実際にデジタル地域通貨を運用、活用しているキーパーソンおよび、こうした新しい現象を研究対象として研究をしている研究者にご登壇いただき、「新しい価値や文化を創造する」ためのツールとしてのデジタル地域通貨の可能性について深掘っていきたいと思います。
【登壇者】
- 遠藤孝昭(株式会社 4 DeeR 代表取締役)
- 市村隆幸(株式会社親交設計 代表取締役)
- 兼清慎一(清泉女子大学地球市民学科 教授)
【ファシリテーター】
- 山下梓(株式会社eumo)
遠藤孝昭(えんどう・たかあき)
株式会社4DeeR 代表取締役
長野県池田町出身。大学卒業後、池田町役場に入庁し、住民と共に多岐にわたる地域課題に取り組む。
2013年に信州大学に社会人大学院生として入学し、総合型補助金制度を研究、2017年修了。2018年から大学生の課題解決プロジェクト「池田つむぐプロジェクト」に参加し、メンターを務める。
2019年3月役場を退職後、同年5月に株式会社トビムシに入社し、愛知県岡崎市で地域商社設立プロジェクトに従事。2022年にトビムシを退社、起業準備を経て、2023年5月に株式会社4DeeRを設立。
「人と人をつなぐ」「地域資源をプロダクトする」をコンセプトに、コミュニティカフェの運営や旅行業、食品開発など、地域の可能性を考え広げる事業を展開中。
市村隆幸(いちむら・たかゆき)
株式会社親交設計 代表取締役
1975年、京都市生まれ。1999年、大阪大学工学部建築工学科卒業後、数々の超高層建築物、免震建築物の構造設計を手掛ける。2011年、株式会社親交設計設立。
2019年、eumoの共同代表、新井和宏氏との出会いをきっかけに、コロナ禍の中、eumo Academyで学びを深める。南足柄、北軽井沢でフィールドワークを行い、地域通貨の重要性を実感する。
飯綱町で地域に関わる滝澤氏(みみずや代表)のひと言がきっかけで、地域通貨導入事業に参画。
2024年4月、eumoのプラットフォームを用いて、いいづなpay(通称;なっぺ)をリリース。コミュニティーマネージャー補佐に就任。
その報酬は、現在800円足らずながらも、プライスレスな毎日を過ごしている。
一般社団法人東京構造設計事務所協会副会長、一級建築士、構造設計一級建築士。
兼清慎一(かねきよ・しんいち)
清泉女子大学地球市民学科教授
北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科知識科学領域博士後期課程所属。修士(知識科学)。
慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、NHKに記者として入局。フランクフルト支局長、ロンドン支局長、報道局ネットワーク報道部チーフプロデューサー、ニュース番組・ニュースサイト編集責任者等を歴任。
移住と地方での生活と転職を体験してみたいと考え、2015年にNHKを退局し、八ヶ岳南麓の山梨県北杜市に移住。その後東京との二拠点居住にシフトし、現在に至る。
大学院では、文化人類学の知見を実務に応用する「ビジネスエスノグラフィ」の第一人者である伊藤泰信教授の研究室に所属。AC Payの立ち上げのオンラインイベントに参加し、「通貨が3か月で失効する=貯めない。決済と同時に贈与できる=贈る」というコンセプトに驚き、AC Payを研究対象として立ち上げ初期から調査を続けている。
山下梓(やました・あずさ)
株式会社eumo 共感コミュニティ通貨eumo事務局
1994年生まれ、長野県佐久市出身。
大学卒業後、2017年に大手総合リース会社に就職。その後、株式会社eumoへ転職し、共感コミュニティ通貨eumoの事務局を務める。
長野の自然が好きで、東京から長野県佐久市へUターン。地元に貢献したい思いから、副業として、一般社団法人 長野欧州貿易支援機構の事務局も務める。