#02 自然を「じねん」と読むことでナチュラルな社会を取り戻す

セッション2:自然を「じねん」と読むことでナチュラルな社会を取り戻す

2025年11月23日(日) 13時00分〜14時30分
 
松本市の街なかに設置された「めぐるベンチ」。
人が腰を下ろし、風を感じ、この推定樹齢300年とされている古木が感じてきた過去300年に及ぶ歴史の変遷に思いを馳せる。そんなベンチが問いかけているのは、私たちが暮らす現代社会と自然との関係性のあり方ではないでしょうか。
 
呼び起こしてみたいのは、「自然(じねん)」の感覚。自分自身も自然の一部であるという感覚を共有する人たちは、少なくないでしょう。
 
人の暮らす社会と自然とを「別物」とするのではなく、「ひと続き」だとかんがえる「じねん」を出発点にながら、未来の都市デザインを考えるとどんなアイデアが生まれてくるのでしょうか。
 
本セッションでは、「自然(しぜん)」ではなく「じねん」と読むことで、コントロールや利用の対象としてではなく、私たちの生の根源にある“流れ”や“めぐり”としての自然を捉え直します。
 
セッション登壇者は、松本市をはじめ様々な街の「都市デザイン」を手がけていらっしゃる園田聡さんと、「じねん」の感覚を大切にしながら山と人との共生を追求し続けている原薫さんをお迎えします。ファシリテーターは、ALPSCITY Labの山本達也。
 
「ナチュラルな社会」とは、単に自然を守ることではなく、人間の暮らしそのものを自然のリズムの中に取り戻すこと。そのための新しい公共空間のあり方とデザインの可能性を探ります。
 
【登壇者】
  • 原薫(株式会社柳沢林業 代表取締役)
  • 園田聡(有限会社ハートビートプラン 代表取締役)
 
【ファシリテーター】
  • 山本達也(ALPSCITY Lab 代表)
 

 
山本達也(やまもと・たつや)
ALPSCITY Lab 代表。清泉女子大学学長/教授。
 
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。
専攻は、公共政策論、民主主義論、情報社会論など。技術と社会変動に関する政治と政策の研究に関心がある。
20世紀的な大都市の時代から、21世紀的な自然環境と都市文化とのバランスの取れた中小都市の時代がやってくると考え、2012年から家族で生活の拠点を松本市に移す。
ALPSCITY Labを立ち上げ<Digital meets Local>な研究実践を信州まつもとエリアを中心に行う。信州まつもとエリアのデジタル地域通貨AC payコミュニティ・マネージャー。
松本市基本構想2030市民会議(座長)、松本シンカ推進会議(座長)、松本市中心市街地再設計検討会議(座長代理)、品川区環境活動推進会議(座長)、しながわSDGs推進共創プラットフォーム(座長)など。
著書に、『暮らしと世界のリデザイン:成長の限界とその先の未来』など多数。2018年よりメルマガ「半歩先通信」(無料)、2025年より、Podcast番組「山本達也のUNTITLED」配信中。